家を建てる時、断熱性能や気密性について気にされる方が多いのではないでしょうか?
家は一生物ですし、目に見えない所なので、しっかりと施工してもらいたいものですよね。
そこで、 nico設計室の一般的な断熱の考え方をスケッチを交えながら少し、お話をしたいと思います。
今回工事中の桶川の物件では、壁の断熱材に、旭ファイバーグラスから出ている、「アクリアNEXT」という高性能グラスウールを使用しています。様々な断熱材からこれを選んだ理由は、
■コストからの判断(比較的に安値)。
■その割には性能が良い(長期優良住宅にも対応可)である事
■施工がしやすい。
そんな理由から採用しています。
外断熱と内断熱のどちらが優れているか?という話が良くでますが、木造住宅では、どちらも一長一短あり一概にどちらがいいか言えませんが、性能はそんなに優劣はないように思います。
そのどちらかにするには、コストとの兼ね合いは勿論の事、それぞれの断熱材の特徴や性能を理解し、屋根・床・壁といった、各部位ごとに選定すべきだと考えます。
ちなみに、こちらの家では、屋根が外断熱、壁や床は内断熱(充填断熱)工法となっています。
大事なのは、どの断熱材を選んだとしても、その性能を100%発揮させる為に、施工をしっかりとすることこそが重要であると考えます。
「施工をしっかりとすること」と書きましたが、では、nico設計室ではどういう所に気を付けて施工をお願いしているのか、写真をご覧下さい。
まず、写真(上)をご覧下さい。
わかりづらいかも知れませんが、白く見えるものが断熱材で、それに「つば」の付いたビニールが表面に見えているのがわかるでしょうか?
この「つば」の付いたビニールが断熱材を柱に留めて断熱材が垂れるのを防止するだけでなく、実は、その他に、大切な役割を果たしているんですよ!
それは、特に冬には皆さんよく暖房を使いますよね。暖房で暖められた室内の空気と、屋外の空気とでは温度差があります。
その温度差が生じるカ所が要注意!
空気には水蒸気(湿度)を含んでいます。その空気が壁内に侵入し、冷やされると・・・
それが水滴となり、「内部結露」の原因となります。
冬のガラス窓を想像してもらうとわかりやすいと思います。
それが、壁の中に発生していると思うと、とても怖いですよね~。。
それを防ぐ為に、ビニールのつばを写真(中)の様に柱にかぶせる様に施工します。こうすることで、内部結露の原因となる水蒸気をシャットアウトできます。
例えば、写真(下)の様に柱が覗いている様に施工してしまうと、想像つくと思いますが、断熱材と柱のきわから水蒸気を含んだ空気が壁内に侵入して来てしまいますよね。
その空気が冷やされて、断熱材の外壁側で「内部結露」を起こします。
その空気が冷やされて、断熱材の外壁側で「内部結露」を起こします。
それが、材料の腐りやシロアリの餌(通り道)となってしまいます。
断熱材がしっかり入っているからOKということでなく、
結露の原因はどの様なことから起こるのか、それを防ぐにはどのようにしたら良いか、設計者始め、現場の大工ともに理解をしながら、その断熱材に適した施工方法をしっかりと知る事が、もっとも大事だと思います。
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